《MUMEI》 認められてきた?六月下旬。 季節は、春から夏になろうとしていた。 私達三人は、月に二〜三回会って遊ぶようになっていた。 私が、ビジネスホテルとリゾートホテルの両方の清掃に行っている事を話すと、 「大変だな」 と、仲村君が心配してくれた。 (嬉しい) 「そうでもないわよ。働く時間短いし」 私は、笑顔で答えた。 最初は辛かったが、最近は慣れてきた。 心配をかけたくないから、特に、仲村君達に会う時までには、体調を整えるようにしていた。 『いつ会っても元気』だと思われたかった。 ある日は、ボーリングに行って、私対仲村君達で、勝負した。 屋代君が、『一応、女だから』と、ハンデを10ピン付けてくれた。 「…本当にいいの?」 「「いいよ」」 …実は私は、 ボーリングも、それなりに、得意だった。 結果は… 8ピン差で私が勝った。 仲村君は感心するだけだったが、屋代君は本気で悔しがっていた。 ちなみに、負けた方が夕飯をおごる事になっていた。 私が選んだ店は、早くて安くてうまい、某牛丼屋だった。 ―実は私は… いわゆる『B級グルメ』が大好きだった。 前へ |次へ |
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