《MUMEI》 ―再び教室 ガラッッ…バンッ! ずん、ずん、ずん。 一「…ナオ!」 『…ちょ、ドア。』 菜緒子が… ヒョットコみたいな顔して帰って来た。 ナ「…。」 『だからなんか喋れって(笑)』 ナ「んん?!ああ、うん。」 『てか…凄い顔してんね。』 ナ「うぇ?!そお?!はあ。」 一「…どうだった?」 ナ「え?!ああ、あのね…」 一「…。」 『…。』 ナ「好きって…言ってくれた。」 『へぇ…良かったじゃん♪』 一「あ〜、ナオ〜っっ…!!」 一葉が菜緒子に抱きついた。 一「それで?どうなったの?」 抱きついたまま、顔だけ菜緒子を見上げてる。 ナ「…付き合おうって…言われた。」 『芳人くんの方から?!凄い、やったね♪』 一「ホント?!うわあ、羨ましい〜っ!おめでとう♪」 一葉、あんたそれ本心でしょ。 ナ「う、うん…。」 『だからそのヒョットコ顔どうにかしなって!(笑)』 一「ヒョットコ?…ぶふっ。」 一葉がまじまじと菜緒子の顔を見つめ、俯き… 吹いた。 もうダメ。 『ぶはっ…あはは!その顔…っはは、止めて!(笑)』 ナ「んぁ?!」 『きもい!(笑)』 一「ナオ、その顔は芳人くんに見せらんないわ(笑)」 ナ「はあぁ〜、これからどうすればいいんだろ〜。」 一「てか…一緒に帰れば?」 『そうだよ、戻って来なくても良かったのに。』 ナ「いや無理でしょ、荷物こっちだし芳人くんは…逃げ役だし。」 『逃げ役とかバカじゃな』 「よぉ…♪」 『いの…って。』 一「…すっご、タイミング良すぎ(笑)」 ナ「ゆぉしとくん!」 凄いな、このカップル(笑) 芳「…一緒に帰らない?」 ナ「うん、帰るっ!さつき、一葉、じゃね!」 ナ「あ!!(…ありがとう、マジ感謝!)」 最後にヒソヒソ声でうちらにそう言うと、嵐のように去って行った。 「わぁ、ナオ良かったね〜♪」 『…で。』 「?」 『あんたは誰が好きなの?』 前へ |次へ |
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