|
《MUMEI》 口の内に含む感覚は全く抵抗は無い。 舌先で転がして膨らむ芯が性愛的で好ましい。 なんと素直なのだろう。 あんなにも他人みたいに無関心な昭一郎が唯一自分を見る瞬間だ。 ｢……ンッ フゥ ｣ グチュ プチュ 根元まで吸い込み唾液以外に自身のものが湿らせるのを手伝う。 ｢実のキョーダイに犯される感覚って恍惚？｣ いかに気持ちが高ぶっているのかはその半身が示していた。 あえて禁忌を聞いてしまうのは性だ。 クチ…… グチュ ｢ ン ンッ ンン ｣ 昭一郎自身何をされているかよく理解されていないのかもしれない。 俺の口の内で翻弄されるばかりだ。 ｢………………テェ！｣ 押さえ付けていた力が緩む隙を見て昭一郎に蹴り上げられる。 鼻血が出た。 一発、昭一郎を殴りつける。 背骨が抜けたみたいにぐにゃりと力無く転がった。 ｢俺が好き？｣ 手荒い仕置きの後は優しく語りかける。 鼻血を昭一郎のシャツで拭う。 ｢…………｣ 昭一郎は何も言わない。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |