《MUMEI》 「じゃあジャンケンの前に、移ってもいいって奴、居るか?」 「はい!私変える!」 サユだ。 「奥永、どこにする?」 「負けて変なとこ行くよりいいもんね〜。…100mにする!」 戦線離脱。 珍しい。 「そうか、なら頼むな。…おい、大島。」 『へ?』 「友達がこうしたんだぞ?お前バスケ部だし…そうだな、大島200mな(笑)」 『えぇ?!…先生っ(泣)』 ナ「諦めなさい。」 結「ありがとう♪」 佳「頑張ってね♪」 サ「ごめ〜ん(笑)」 『はぁ…(泣)』 サユとあたしが離脱した運命走のジャンケンは、ナオ、佳代、結衣ちゃん、3人とも勝ち残った。 縄跳び走では結衣ちゃんが負け、またしてもナオと佳代が残り…。 次、400mリレー。 これは勝つ!! 「じゃあ400mリレー。1人移ってもらうぞ。」 「先生!」 …篠崎だ。 「どうした?」 「大島さんを僕達に下さい!!」 はあ?! 『い、いや…』 「あっははは!そうだ、一葉こっちおいでよ(笑)」 『さつき!!』 またあの目!! 『ち、ちょっと待ってあたし何一つ自由に選べてな…』 「このように大島さんも来たがってます!!」 『篠崎っ!』 「っはは。同じリレーだしいいだろ?(笑)て事で大島、混成な(笑)」 『先生(泣)…あ、サユ、助けてサユ!』 「せっかくだから譲るわ(笑)」 『サユ…(泣)』 「…決まり、頼んだぞ大島(笑)」 あちこちから笑い声がする…。 なんなの篠崎! さつきも! でも… ちょっと嬉しい…かも。 「…井上、お前どうするんだ?」 そうだ、葉子ちゃん。 どうせ混成入っちゃったし…さつきも居るし…まだ空いてるし! 『先生、葉子ちゃんは混成にするっ。』 「…井上、それでいいか?」 『いいよね葉子ちゃん?決めて良いって言ったもんね?』 「…いいよ。」 だからこの空気…。 「よし、じゃあ後1つは?」 「余ったのでいいです。」 「東(アズマ)もなんでもいいって言ってるんだよな。100mと200m、どっちか決めてくれ。」 葉「…じゃあ」 『200mで。』 広「…いいか?(笑)」 葉「いいです。」 広「よし、頑張れよ。じゃあ東は…100mと混成だな。」 … 東さんて子はこのクラスの一員で、所謂…保健室登校ってやつで。 教室には2回しか顔を見せた事がない。 東さんが登校している日は、保健委員の人が給食を届けている。 前へ |次へ |
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