《MUMEI》 決別警察署の入口には、渡辺さんが立っていた。 昨日、大兄さんに相談した後、すぐに警察署に連絡を入れ、今日行くと、渡辺さんに伝えておいたからだ。 「行こう」 秀兄さんは、車を駐車場に入れ、エンジンを止めた。 私は頷いて、秀兄さんと一緒に、渡辺さんの所へ歩いていった。 「…あの?」 「兄です」 「はじめまして」 渡辺さんは、秀兄さんの迫力に押されているようだった。 「あぁ、そうですか。 お医者のお兄さんのほかにもいらっしゃったんですね。 今日は、付き添いで?」 やけに丁寧な口調の渡辺さんの質問に、秀兄さんは頷いた。 「じゃあ、行きましょうか」 そして、私達は、渡辺さんの運転で… 良幸さんの待つ刑務所へ… パトカーで、向かった。 前へ |次へ |
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