《MUMEI》
決別
警察署の入口には、渡辺さんが立っていた。

昨日、大兄さんに相談した後、すぐに警察署に連絡を入れ、今日行くと、渡辺さんに伝えておいたからだ。
「行こう」

秀兄さんは、車を駐車場に入れ、エンジンを止めた。
私は頷いて、秀兄さんと一緒に、渡辺さんの所へ歩いていった。

「…あの?」

「兄です」
「はじめまして」

渡辺さんは、秀兄さんの迫力に押されているようだった。

「あぁ、そうですか。
お医者のお兄さんのほかにもいらっしゃったんですね。

今日は、付き添いで?」

やけに丁寧な口調の渡辺さんの質問に、秀兄さんは頷いた。

「じゃあ、行きましょうか」

そして、私達は、渡辺さんの運転で…

良幸さんの待つ刑務所へ…
パトカーで、向かった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫