《MUMEI》 「「うまそう…」」 並べられていく料理達を見ながら、慎君と祐希君は声を揃えて呟いた。 二人の目の前には… 生野菜サラダ 蒸し鶏 エビチリ 青椒肉絲(チンジャオロース) 回鍋肉(ホイコーロ) 青じそ餃子 カニ炒飯(チャーハン) 麻婆(マーボー)豆腐 があった。 ちなみに、全部、私の好物だったりする。 今は、丁度、夕飯時だ。 私の兄妹達に振り回されていたから、恐らく慎君と祐希君のお腹には、私の面会に来てから、さっき見たペットボトルのお茶しか入っていない。 「これ、秀先輩が?」 「仕込みだけな。本当は仕上げもやりたかったけど、付き添いがあったし。 でも、味は保証するぞ」 秀兄さんは、得意気に笑った。 前へ |次へ |
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