《MUMEI》 「ふじた……あ、お取り込み中?」 俺が行く前に佐藤がから来てくれた。 俺はというとなんだか訳も分からず涙が溢れてしまい、木下先輩に抱きしめられていた。 「……違ッ、先輩有難うございます!」 佐藤が早足で遠ざかって行く。 中坊の頃、佐藤の手が離れてくあの瞬間、 佐藤と離れて俺はまた佐藤に繋がれた。 純粋に佐藤と友達になりたくて、純粋に恋した。 キスは弁明しない。 問題はそのあとだ。 友情も恋も求めた俺の業が佐藤を苦しめた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |