《MUMEI》
体育祭(再び)
男子1「順番どうする?」

さ「ん〜。」
『最初と最後は男子がいい。』
涼「じゃあ篠崎が最初。」
篠「やだし。」
さ「じゃ、篠崎で。」
篠「おい。」
男子2「走って決めないの?」
一同「あ、そっか。」

さ「じゃあ一葉、バトン取りに行こう。」

『うん。』

篠「いいよ、俺行くから。レディー達は待ってて♪」

さ「はいはい(笑)」
『ありがと(笑)』



体育館横の物置に向かう篠崎。



さ「…それで?」

『?』

さ「篠崎のどこが好きなの?」

『えぇ?!』

声に反応して涼ちんが振り返るも、さつきがシッシッのあっち行けジェスチャーで一括。

すると男子1、2と共にコースのスタート地点に向かった。

さ「だからあ。」

『あたし篠崎が好きなんて言ってないしっ。』

さ「…好きな人がいるのは認めたね(笑)」

『あっ…いや…。』

さ「一葉分かりやすいんだって。他の人が気付かないのが不思議。」

『…ナオとか…芳人くんとか、何か言って…た?』

さ「菜緒子が気付くわけないし。…芳人くんは…どうだろね?♪」

『はぁ〜…。』

さ「…あんまり見つめてると、篠崎一味にも気付かれるよ?」

『え?!き、気を付けるっ。』

さ「ほんっと単純。今全部認めたじゃん(笑)」

『なっ…違っ…』

さ「あたし、篠崎一味に"も"って言ったの。」


さつきには…適わない…。

篠崎のどこが好き?

ん〜…。

篠崎の後姿を見つめていると、…







…っっ!!








あれ?








今の…








!!!








さ「…一葉?」

『大丈夫!篠崎は大丈夫だから!』

さ「へ?…あ、ちょっと!」



やばい…早く行かなきゃ!!


また「見て」しまった。


こないだ更衣室でアレを無視してどうなった?!


あたしは走って篠崎の居る物置へと向かった。

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