《MUMEI》 「ガサッ!」 すぐ横で、瀕死の敵兵が這いずりまわっている。 だが、もはや戦う気力もない。 敵兵は小さな声で叫んでいるが何を言ってるのか解らない。 家族の名だろうか?同じ発音を何度も繰り返している。 やがてその敵兵は動かなくなった。 俺はその姿を見届けると、近くにある岩に腰を休めた。 そして、水筒の水を頭からかけ、一気に飲み干した。 前へ |次へ |
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