《MUMEI》
体育祭(告白)
涼「なんか凄い音したけど?」

篠「ボール落ちてきたんだよ、大した事ねえ。」

さ「…そんじゃ始めますかぁ。」

篠「…ほら、タイム計るの、これ使って。」

『あれ?篠崎、時計なんかしてたんだ?』

篠「あのなぁあの日も…。いいや、とにかくこれ♪」

『?うん。』



…時計が役に立つ事はなかった。

みんな篠崎と涼ちんのペースに呑まれて、スキップやら側転やら…

とにかくまともに完走する事はなく、やっぱりジャンケンで決める事になった。

あくまでも、「全員が来る」という事を想定して。

結果。

1番 篠崎
2番 あたし
3番 さつき
4番 男子1
5番 東さん
6番 男子2
7番 葉子ちゃん
8番 涼ちん


男子が最初と最後をってのはそまま通った。

篠崎も…

ジャンケン弱いみたい。


篠「最悪。」

涼「ざまあ(笑)」

『涼ちんもアンカーだね?(笑)』

涼「最悪。」

篠「ざまあ(笑)」
さ「ざまあ(笑)」


相変わらずぐでぐでながらも、バトンの受け渡しの練習だけはまともにやってこの日は解散した。




葉子ちゃんどうしよう…。


今日のあれはなんだったんだろう…。


…あ、佳代誕生日じゃん。


プレゼント何あげよう…。


さつきも…


さつき!!


どうしてくれよう。


ってか…


篠崎、変な奴だと思っただろうな。


…最悪。



「一葉、明日体育館使えない日でしょ?体育祭の練習終わったらちょっと付き合って。」

『は〜い。』

「何それ。」

『どうせ篠崎の事でしょっ。』

「まあ…いいのいいの、明日ね!じゃ♪」


なんだろ?

なんかあたし…

いっつも悩んでる。

とりあえず、葉子ちゃんの事は塾で考えよ。

部活中は無理だしね。


はぁ。

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