《MUMEI》 夜風が二人の肌を優しく撫でていった。 俺は「エリちゃん…好きだ…」と、心の中で何度も復唱した。 心臓がバクバクして、今にも口から飛び出しそうだった。 彼女も突然無口になった俺の緊張を感じたのか、黙って下を向いている。 空には真ん丸な月がうかんで、俺を見守ってくれていた。 エリちゃんは、じっとうつ向いている…。 歩くスピードも少しゆっくりになった。 もしかして…エリちゃんもコクられるのを待ってる? きっと脈があるんだ! 俺はそんな自分勝手な思いこみで自分を勇気づけた。 前へ |次へ |
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