《MUMEI》

良幸さんは、私の手足には、傷は付けなかった。

腕は、世間体を気にしてだが…

足は、私は良幸さんと生活している時は、ほとんど露出していなかったから、付ける必要は無いと判断されたようだった。

そのおかげで、私は、今、ミニスカやショートパンツがはける。

(美脚、か…)

湯船につかり、伸ばした両足を見つめながら、

(綺麗なのは、ここくらいだな…)

そんな事を、考えていた。
いつもは、かなり長湯だが、私は残った洗い物をするために、早めにバスルームを出た。

脱衣所で、長袖長ズボンのパジャマに着替える。

―お風呂上がりで体は温まっていたが。

私は、いつも通り、上着のボタンをきっちりと、一番上まで止めて、鍵を開け、ダイニングキッチンに向かった。

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