《MUMEI》
kingはとんでもない奴=舞菜side=
楽しみだった高校生活……




夢みてた華々しい学校生活は…




簡単に崩れ去った。





………何で私が"queen"なんかに選ばれなくちゃならなかったのよ…。





「舞菜ちゃん♪元気ないね!!」





学校生活が始まって一週間。


友達は沢山できたけど、
"queen"なだけあって何だか大変。



何処に行っても騒がれる。



中学生の時も、騒がれてたは騒がれてたけど……
こんなに凄くなかった。




それより肝心の"king"とやらは誰なの!?



私にだけ大変な思いさせといて"king"は何をやってんのよ!?




「舞菜ちゃん♪元気だしてよ」


「……元気だしたいけどね…今は無理だよぉ……亜海は気楽でいいね」


「そーぉ??」



亜海とは、私と一番仲のいい女の子。


席が隣だったから、直ぐに仲良くなった。



「私…亜海になりたい」


「私は舞菜ちゃんになりたい♪男だってよりどりみどりじゃん!!」



…………嬉しくないよ。



「"queen"になっちゃうなんて羨ましいよ!!"king"ってめちゃくちゃイケメンらしいしさぁ!!」

「"king"って誰なの??」


「分からない!!でもイケメンってことは確かだよっ」





"king"は今頃、何をやってるんだか…。



私の身にもなってほしい。

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