《MUMEI》

(そろそろ…行ってみようかな?)

部屋の時計が六時半になったのを確認して、私は部屋を出た。

ダイニングキッチンからは、炊きたてのご飯のいい匂いがしていた。

私は、卵を三つ取り出し、玉子焼きを作り始めた。

ちなみに、高山家の玉子焼きの味付けは、砂糖と醤油で、甘さはやや控え目にしていた。

玉子焼きを作ると、食べやすい大きさに切り分けて、皿に盛り、大根卸しを添える。

それから、昨日作っておいたほうれん草ともやしのゴマ和えを、小鉢に盛り付けた。

後は、漬物と、海苔を用意して…

(よし)

朝食の支度ができたところで、私は、慎君と、祐希君の泊まった部屋に向かった。

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