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《MUMEI》 クリスマスの過ごし方十一月に入ると、街は早くもクリスマスモードに突入していた。 (そういえば…) 「二人はクリスマス、どうするの?」 三人でいつものチャーシューメンを食べている時に、さりげなく私は慎君と祐希君に質問してみた。 「どうって…」 「俺のアパートで、チキンとケーキ食べるくらいだけど?」 二人は、それほどクリスマスに思い入れは無いようだった。 (男同士…だからかな?) たとえしたくても、人前で、ベタベタするわけにもいかないだろうし。 …例外として、私の前でだけは、ベタベタしているが。 「そっちは?」 祐希君が私に質問してきた。 「うちは、毎年イブは兄妹と家で過ごして、クリスマスは、それぞれの恋人と過ごしてるわよ」 「「へ〜」」 今は、貴子ちゃんは結婚しているし、大兄さんも、楓さんと一緒に暮らしているんだから、私は秀兄さんと二人で過ごしてもいいのだけれど、他の二人が『それはずるい』と言い出して… 結局、今年も、兄妹で、実家に集まって、イブを過ごす事になった。 「料理は、やっぱり秀先輩?」 「うん。家の飾り付けは、貴子ちゃんがやって、大兄さんがシャンパン買ってきてくれて、 あと…一応、私がケーキ焼くの」 前へ |次へ |
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