《MUMEI》 クリスマス「気合い入れすぎじゃない?これ」 「いいのよ!クリスマスなんだから」 (そうかな?) 鏡に映った私は、いつもより、バッチリメイクで… かなり、気合いが入っているように見える。 龍平さんがくれた服は、相変わらず私にぴったりだったが… タートルネックセーターは、体のラインがくっきり出るし… 下は、膝上のショートパンツだった。 それに、白いコートを着て、細いロングブーツを履く。 「ねぇ、どう思う?」 「「可愛い」」 私の質問に、大兄さんと秀兄さんは、声を揃えた。 「ありがと」 「じゃ、私、お姉ちゃん送ってから、龍平のとこ行くね」 「あ、俺も楓が待ってるから、一緒に行くわ」 三人が、靴を履き始めたので… 「え〜!」 秀兄さんが、悲鳴を上げた。 慎君との待ち合わせが迫っていたから、これ以上は、長居出来ない。 「ごめんね、秀兄さん」 私がそう言うと、秀兄さんは悲しそうな顔をした。 その時、玄関が開いた。 前へ |次へ |
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