《MUMEI》

階段を上りきって廊下を進むと、

右手の方に『かなめ』のネームプレートが掛かったドアを見つけた。




「…ここ、か??」



少し緊張しながらドアを開ける。



「…失礼しまー…す」



いくら蓬田の姿をしてるからって、
女子の部屋に入るのは、やっぱり気がひけた。


ドアを開けて1番最初に目に留まったのは…



―薄いピンクの、お姫様ベッドだった。

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