《MUMEI》
訂正
火曜日の夜。

私は、木下君に電話をかけた。

『もしもし、高山?』
「久しぶり」

私は、軽く挨拶すると、徹君の事と、慎君の事を話した。

『な〜んだ、従姉妹か』
「適当な事言わないでよね」

私が怒ると、

『ごめんごめん』

と木下君が謝った。

(本当に反省してるのかな…)

いまいち、信用できない態度だった。

「もう一つ、謝ってよね」
私が言うと、

『慎の事なら、俺のせいじゃないもん』

と、木下君は開き直った。
『高山に彼氏ができたって、勝手に慎がやけ酒しただけだもん』

「は…?」

それって…

もしかして

慎君が、徹君に…

嫉妬?

(いやいや、ないない)

私は首を振った。

そして、木下君に

「結局、原因、木下君でしょう」

と言って、『人のプライベートな事、適当に言わないで』と釘を刺しておいた。
万が一、もし、その時は嫉妬でも…

次の日徹君は、慎君に私とは『従姉妹』だと、説明したと言うから…

(やっぱり、嫌われたかな?)

私は、また落ち込んだ。

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