《MUMEI》

(もう、ダメ…)

私は体に力が入らなくなって、キスが終わると、自然と慎君に体を預けていた。

「ご…め…」

謝りたいのに、うまく口が回らなかった。

「何で?柔らかくて、気持ちいいよ」

慎君は、余裕たっぷりで、ニッコリと微笑んだ。

「それに、ノーブラ、だしね?」
「!」

(そうだった!)

慎君の言葉に、私は反射的に体を離した。

…が、相変わらず体に力が入らず、結局私は、そのまま床に座り込んでしまった。

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