《MUMEI》 感動したのも、つかの間。 「ただし、条件があるよ!」 母さんの言葉に、私達はビクッとした。 母さんが、慎を見つめた。 「な、何ですか?」 「慎君。うちの志穂と結婚してくれる?」 そう言って、母さんは、微笑んだ。 (それは…) 慎が、祐希君を見た。 私は、黙って二人を見守った。 「…いいぜ、別に」 祐希君の言葉に、慎は、はっきりと 「わかりました」 と答えた。 (祐希君、ありがとう) 「それと、もう一つ!」 「?」 (まだあるの?) 今度は、何だろう。 前へ |次へ |
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