《MUMEI》

ここに至っては、陥落も時間の問題だ。

南のヒューイ(戦闘ヘリ・別名コブラ)がロケット弾をばら撒いても、弾薬にも限りがある。

カムラン湾には、米軍の艦船が集結していた。

だがもう時間は少ない。


空港は砲撃による被害で空軍の輸送機が降りられなくなった。

そのため後始末の海兵隊のヘリが、いたるところに降りて、米軍協力者のベトナム人や軍属を手荷物一つで詰め込んでいる。

南ベトナム駐在最後の大使マーチンも、撤退命令を出した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫