《MUMEI》
追い込みをかける激しい動き。
たった今イった余韻を感じる間もなく新たな波が押し寄せてきた。
つか呼吸が苦しい!
太股が…?
全身が震えてきた!!
「ヤだ――あっ!アア――ッ!死んじゃう!死んじゃう――っ!」
こんなの初めての衝撃!
やっぱ男同士のセックスはしちゃいけないの!?
「クソ!オーガズムきたな!イかしてやる、確り掴まってろ!」
何!?何が来た?
もー何も分かんない。
俺はやみくもに秀幸に必死に掴まる。
「ヒァア!助けて!助けて!ぁっ!あ―――っ!」
俺の全身の震えを押さえるかの様に秀幸はきつく抱きしめてきた。
痛い程の力強さ、全てを奪い尽される衝撃。
「離しちゃヤだぁ!もっとお!!」
「離さねー!もう何処も行かせねー!俺んだ!この躰は俺だけの…、くっ!イけっ!!」
突然強く突かれ、瞬間目の前がチカチカして…真っ白になった。
「――――――」
何十メートルも一気に下に落ちたかの様な衝撃。
ぁあ…だけど助かった。
秀幸が確り抱きしめてくれたお陰で生きている。
「ひで…ゆき…」
安心したら一気に力が抜けた。
秀幸も俺を優しく包む様に抱きしめなおしている。
「秀幸…、怪我は?」
「は?へ?…ああ、これぐれーたいしたことねーよ、気にすんな」
「良かった…、あんな高いところから落ちたのに…、生きてて…良かった」
「は?…はあ?」
秀幸が守ってくれたお陰で助かった。
あれ?今何をしてたんだっけ…。
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