《MUMEI》

でも、自分でもちょっとビックリだ。


あれだけ嫌だと思っていた男子が、今ではそこまで嫌だと思わなくなっていた。

多分、毎日の様に上田君に絡まれて、自分で何とかそれを乗り切る様にしていたから、自分の中で少しずつ、変わって来てるのだろう。




男子に対しての気持ちってのが。









そして大掃除が終り、皆体育館に移動した。蒸し暑いこの空間で、つまらない校長先生の話しを聞き、40分くらいで終業式は終わって、皆暑い暑い言いながら教室に戻ってきた。

そして、教室に戻ってからは上田君の席(私の後ろの席)には男子集団が集まり、さっきの呼び出しの話しで騒いでいた。


その話し声は、嫌でも耳に入ってくる。



だから私は、咲花の席に行き女子達と話をしていた。





「上田君、フッたみたいだよ」

そしていつの間にか、話題は上田君。


「あの子、2組の沢田美帆だよね?」
「ちょー美人で有名じゃん」

「何か!好きな人がいるとか言われて、フラれたらしーよ」

「あ!それ知ってる!この間告ってた、5組の子もそー言われたらしいよっ」

「関西に、彼女残してきたとか言う噂あるよね!」

凄いな…、そんな事どこからの情報だろ。

とにかく皆わいわい騒いでるなか、私はただぼーっとその話しを聞いていた。


「そー言えば葵央って、家が上田君ちの隣りなんだよね!何かないの?上田君情報!」

「え…んー、特に何もないかな?」

上田君情報って…ニュースの特報みたい。

「でもいーよなぁ、隣りの家が上田君ちとか」

「ほんと羨ましよー!葵央結構、上田君と仲良いしさぁ。」

何だか羨ましがられてるみたいだけど…出来れば変わって欲しいくらいです。


そんな事わ考えて苦笑していれば、そんな思考に気付いたのか咲花が私をみて笑っていた。




「葵央は男子と絡むの苦手だから、上田君が良い刺激になってくれてるよ。」

咲花が笑いながらそう呟いた。
それを聞いた女子達は、『そだねー』と口々に言いながら笑っている。


釣られて私も笑ってみる。




…良い刺激か。そうかもなぁ。





ちょっと納得して、段々変わってきている自分を確認した。


チラッと上田君の方を見てから。


















さあ、明日から夏休み。

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