《MUMEI》
「ハハッ…もう」
そういえば秀幸の事格好良いなんて一回も感じた事ないや!
つかその事はとりあえず黙っていよう…、
あーでも何で好きになったんだろ?
こんなに年離れてんのに…。
つか秀幸も俺みたいな男の年下にどうして惚れてくれたんだろう?
うーん?
「なー、さっきの何だ?怪我とかなんとかの後に言ってたやつ」
「え?あ?…うん…」
軽く説明するとめっちゃ爆笑された。
そうかな〜?
面白いか?
「まだまだ開発の余地ありってな、俺無しじゃいらんねー躰にしてやる」
「もうあれはやだよ、本当に怖かったし…」
「次は怖いなんて考える暇ねーぐらいにしてやるよ…、さっきは…本当に可愛いかった」
顎を持ち上げられて唇が柔らかく重ねられた。
俺も秀幸の首に腕を回しそれに答える。
軽く哈んだり深いキスをしたり、ふざけた様についばんだり。
じゃれあう様に肌が擦れ合いながら時々笑い声まで漏れたりした。
「爪立てちゃってごめんね」
無我夢中でしがみついたせいで背中にくっきりと俺の爪の跡が。
血が出た形跡もあって、本当に本当に申し訳なくて。
俺は秀幸の痛々しい背中を指先で擦る。
「いやー!こんなんもー本当に嬉しいんだからよ、気にすんなってよ、てかみせびらかしてー!だってよー、相手が感じなきゃ爪跡なんかつかねーんだぜ?名誉の勲章だよ」
「もう露骨なんだから…、じゃー気にしねー」
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VOL.2に続く
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