《MUMEI》 そんな大にとって『主任ちゃん』―楓の存在は、まぶしかった。 小さな体には、信じられないくらいのエネルギーが溢れていて 大が見かけると、いつも楓は一生懸命患者の為に尽くしていた。 そんな楓を見て、大は自分も頑張ろうと思った。 それに、他の看護婦と違い、楓は大に色目を使ったりしない。 昔失恋して以来、『恋愛は面倒』だと考えていた大にとって、そういう意味でも、楓はとても有り難い存在だった。 最近、大は 楓に、妹の事を 元夫に傷を負わされ…体は回復しても、 未だに恐怖から、口が利けなくなって実家で静養している 志穂の事を相談をしてみようかと、考えていた。 きっと、男の大より、女の楓の方が、志穂も心を開くだろうと、大は思った。 前へ |次へ |
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