《MUMEI》

僕はマスオを殺した。

マスオはフネ、ワカメ、カツオ、タマまで殺した。

タマの死は事故だったのか?

ワカメは身を盾にしてタマを守ろうとしたのだろう。

しかしそのまま息絶えた。



マスオは何故泣いていたんだ?

あんなに殺したのに……あんなに非情だったのに……



その時、自分の頬が濡れている事に気が付いた。

そうか、マスオさんも同じ心境だったのか…。





殺したくなかったんだ。





誰一人殺したくなかったんだ…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫