《MUMEI》
全テガ動キ出シ
林太郎は春三の聲も届かぬように近付いて行った。

「林太郎君……?」

林太郎は兼松の目の前で止まる。

「成果を見せて呉れるのだろう?」

「勿論。」

にこやかに林太郎は兼松に片手を添えた。
ただ、其の手は兼松の整髪を捕まえて、頭突きを交わす。

「兼松様……!」

脇に構えていた使用人が眩んだ兼松を支える。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫