《MUMEI》
伊藤視点
裕斗の細い首に、背後からネックレスを付けてやる。




「あ〜!うなじがすべすべ!」




「もうッ!擽ったいって!」




裕斗のうなじに唇を付けながら抱きしめる。



唇に伝わる温かいすべすべの感触が気持ち良い。






はー、癖になりそう…。






「可愛いなー…もう」



「ちょっと離して!」





バチバチと手を叩かれて仕方なく開放してやる。






裕斗は俺の方を向いて



「似合う?」



「あ、うん、似合う…」




白い肌に金銀二色のクロスが良く映える。




いや、これのせいで余計鎖骨が強調されるわ色気が増すわで…





「大切にするね、有難う」




ニコリと輝くばかりの天使の微笑み!





ああ、お返しにこんな可愛い笑顔が貰えるならスゲー安い買い物だった!!





「他に欲しい物があったら遠慮なく言えよ」




わざと格好良い声を意識しながら言う。



「うん、じゃー早速だけど」



「はは、何だ?」



裕斗は俺の上に乗っかってきて首に腕を絡めてきた。




あーもうこんな可愛いくオネダリされたら、きっとマンションだろーが車だろーが買ってやってしまいそうだ!!




耳元に熱い息を感じる。



俺は裕斗の腰を支えながら言葉を待った。




「俺は、秀幸が…欲しい…」




体調が良くねーなんて気合いで吹っ飛ばし!



頑張って裕斗をベッドまで担いで…








そして






また愛を確かめあった。

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