《MUMEI》

「王、お稽古のお時間ですよ」

使用人の一人が王に言う。

「まだ遊ぶよ。」

ロイの手品に夢中であったので、王は拒んだ。

「なりません。」

使用人は引かない。


「……待っていて貰うからね?帰らせちゃだめだからね?」

手を引かれながら王は名残惜しそうにロイ達を見つめていた。

「ええ、待たせて頂けるなら是非。」

ロイは王の不安を掻き消す程微笑んだ。

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