貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》夢
「もう寝なさいねー。」
「わかってるよ。もう寝る。」
そう言った空音は自室に入り、ノソノソとベットに潜る。
布団の中でほう、と息を吐く。
すると突然、頭の片隅で何かが響いた。
―――空 さん たは じゅう ん しいで
(……まただよ…)
その声はやはり自分を呼んでいるような感覚がして、気味が悪かった。
空音に麻薬を飲んだ覚えも、病気を患っている覚えも、まったくない。
(あああああー!夜だから余計気味悪……)
しかし、そんなことを考えているうちに空音はうとうとと、眠ってしまった。
次の朝には忘れているだろう、そう考えて。
空音はひとりで、ぽつんと広い草原に立っていた。
風が強い。髪の毛で視界が少し遮られた。
少し横を見ると、家族がむこうの方でこちらを向いて微笑んでいる。
手を振っている。こっちにこい、という意味のようだった。
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