《MUMEI》 ぎしぎし藤田と佐藤が心配になって部活に顔を出してしまった。お節介かもだけど、昔の七生と俺みたいで放っておけない。 「……誰か居ますかー?」 ……なーんて。 「……先輩!こんちは」 良かった!藤田も佐藤も以前と変わりなく……ん? 「君達喧嘩中なの?」 「何でですか!!」 佐藤は立ち上がる。 「だって、席が空いてるんだもん。」 いつも机くっつけて向かい合わせなのに、5コ分空けて離れて座っている。 「それは……っ」 言葉に詰まった佐藤の代わりに藤田が口を開く。 「防衛線です。」 実に怪しく笑った。 あまりに爽やか顔だったからつい、一緒に笑い交わしてしまう。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |