《MUMEI》

それから、5年の歳月がたった…。

「あら、あなたこんな朝早くに何処にいくの?
しかも、その軍服はベトナム時代の物じゃない?」

妻が生まれたばかりの息子を抱いて不思議がっている。

「あぁ、ちょっとな…。今日はこれでいいんだ…。」

「パパ!早く帰って来てね!」

娘が話し掛けてくる。

「今日は、少し遅くなる。ママの言うことを、ちゃんと聞くんだよ」

俺は、娘の頭をなで、妻とベイビーにキスをした。

「行ってらっしゃい!」

俺は、家を出た。

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