《MUMEI》 「良かったね」 「うん、うわ〜、緊張するよ!」 汐里の『橙』が、ますます明るく強く輝いた。 「お願い、ゆき!一緒に来て!」 「何で、私?」 汐里にギュッと手を握られながら、私は首を傾げた。 (他にも部員は沢山いるだろうし…) 理由がわからなかった。 「ゆきなら、純粋に私だけ応援してくれそうだから! お願い」 汐里の説明に、私は更に眉間にしわを寄せた。 「どういうこと?」 「いいから!お願い」 汐里が頭を何度も下げるので、… 私は、一応病院に連絡し、義母の体調を確認した。 それから、義母に、状況を説明し、了承を得た。 「…応援、するだけよね?」 「うん!ありがとう、さすが、友達!」 汐里はそう言って、私に抱きついた。 そして、私は、汐里と一緒に、女子部用のバスに乗り込んだ。 ちなみに、男子部も一緒に試合をするらしく、そちらも専用バスがあった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |