《MUMEI》 わからないと言えば、他の三人の男の人もそうだった。 彼等の『黄』は 『喜びの色』なのだけれど… 何だか、暗い『黄』だった。 私の何がそんなに嬉しいのか、わからないが、生理的に、私はその『黄』を素直に喜べなかった。 「ちょっと、聞いてるの?!」 女の人が益々『赤』になるので、私は慌てて謝りながら… 「あの、『守護神』や『剣』って…何ですか?」 と、恐る恐る質問してみた。 すると、その場の空気が ― 凍った。 「ねぇ、君。『これ』見えてる?」 一番最初に部屋に入ってきたオレンジ頭の男の人が、隣にいる… 赤いとかげを指差した。私は頷き… 「とかげ…ですよね?」 と、答えた。 それから私は次々と… 『黒髪長髪の女の人』の肩には『白い鷹』 『黒髪長髪の男の人』の膝の上には『青い蛇』 『茶髪の男の人』の隣に『茶色に緑の目の狼』 と、答えた。 四人は、顔を見合わせ、首を傾げた。 「見えてるって事は、『守護神』に間違い無いのに…」 そして、同時に、 「まだ、目覚めて無いの?!か」 と、私に向かって叫んだ。 今度は、私が首を傾げた。 何の話をしているのか、さっぱりわからなかった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |