《MUMEI》

「あの…『守護神』や『剣』って、一体何なんですか?」

私は、話題を変えた。

…早くこの『紅』の空間から、離れたかった。

それに、

『お父様のお導き』

その言葉に、何故か私は同意できなかった。

「そうね。『守護神』というのは、自分が『生み出す』武器―『剣』で、この国を守る

人間…『生き神(いきがみ)』の事を言うの」

『この国を守る守護神』

確か…

あの時の『男の人』はそう言っていた。

私は、左手を見つめた。

『そなたの、『剣』は、そこから生まれる』

金色の女の人が、言った。
『そこ』とは

左手の事だ。

「母上、それは、少し…
『守護神』の中には、『あの方』も入ります」

「それは、また説明します」

「…はい」

?

私には、御剣君と紅の人との会話の意味がわからなかった。

「とにかく。あなたは、これから、『剣』を生み出し、御剣家では六人目の『守護神』となるのです。

…皆、改めて挨拶しなさい」

「はい」×5

御剣君と、後ろの四人が立ち上がった。

「神楽様(かぐらさま)。私からで、よろしいですか?」

明良さんの言葉に、紅の人―御剣神楽は頷いた。

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