《MUMEI》 「火の『守護神』・御剣明良。 …あぁ、皆御剣だから、名字は必要無いか。 とにかく、よろしく。 これは、私の『剣』の『炎(えん)』だ」 明良さんがそう言うと… 赤いトカゲが炎に包まれ…赤い刃を持つ大剣が現れた。 「炎は、火を切り裂き、あらゆる火災から、この国を守る」 明良さんが大剣を握り締めた。 「…水。… 左近。 これは、『水(すい)』」 左近さんが小声で囁くと、青い蛇が水に包まれ… 青い刃を持つ細身の剣が現れた。 「守る…あらゆる水害から」 左近さんが細身の剣を握り締めた。 「私は風よ。風は、神にも斬ることができない。 ねぇ、『疾風(はやて)』?」 翔子さんが微笑みかけると、 白い鷹が風に包まれ… 透明で、キラキラ輝く刃を持つ小剣が現れた。 「…これで、竜巻も台風も斬れるのよ」 翔子さんが小剣を握り締めた。 「俺は、地だよ。地の右近。水の左近と間違えないでね。 左近と俺は、双子だから。 で、これが、俺の『陸(りく)』」 右近さんが茶色の狼を撫でると 茶色の狼は、土煙に包まれ… 茶色の柄と、緑の刃を持つ剣が現れた。 大きさは、丁度明良さんと左近さんの中間だった。 前へ |次へ |
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