《MUMEI》
それは変わらぬ波音と、1
沖奈悠はまどろみに沈んでいた。意識はある。朝に弱い方では無いから起きようと思えば起きられる。

時計を見れば6時半。いつも通りならそろそろ来る頃。

机の上の携帯がなる。アラームやメールでは無く着信音。相手は分かってる。この時間にかけてくる奴は一人しかいない。

一瞬だけ取るか迷ったが、結局取ることを選ぶ。

全開の窓から朝日が差し込み、波音も聞こえてくる。

何もいつもと変わらない。だから自分も電話を取り、こう告げるのだ。

「おはよう。咲」

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