《MUMEI》
夜の闇
「いやあぁっ!」

暗い夜の路地をひとりの少女が走っている。何かから逃げるように……

「いや、いやっ!来ないで、来るなあぁあ」

突然、少女の前に黒い物体が飛び込んできた。そして、少女の首筋を人差し指でついた。
少女の小さい身体は電柱に吹っ飛び、少女はそこでぐったりした。

黒い物体は男性だった。

少女をかつぎ、返事するはずのない少女に話し掛ける。

「お前のような未熟者がこの俺を出し抜けると思ってんのか、バカ娘。 俺はお前に期待しているのは、本当だ。お前のその潜在能力は計り知れない。訓練が嫌だからと、逃げなければいい子なんだが……」


男性の声は夜の闇にとけて、消えた。



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