《MUMEI》
_出逢い_
シトラの壁を越えて外の世界に出たときだった。

ドンッ!!

「うわ!!」

誰かにぶつかった。

「大丈夫??」ミオが言った。

そこに倒れていたのは、同い年ぐらいの男だった。

「どうしたの??」

気絶したのか反応がなかった。

しょうがないので、家まで乗せてきた。

家の中に入ると、ベッドの上に寝かせた。

『ううぅぅぅ。』男は、気がついた。

「大丈夫??」

『ここは??』

「私の家。私にぶつかって倒れたの。覚えてる??」

『あっ!!ありがとうございました。』

「大丈夫そうでよかった!これ食べな!」さっき買ったしなびた感じの果物をあげる。

『ありがとう。』男は、受け取った。

「そういえば、名前聞いてなかった。名前は??」

『俺の名前は、トモ。』

「トモかぁ。そっかぁ。」笑顔でいう。

『キミは??』

「私は、ミオよろしく!!」

『よろしく!!ところで、キミは、ここで何をしているの??どうしてシトラの国にいないの?』

「ここで暮らしてる。生きてる。シトラの国は、間違っている。あの国の王様は、国民のために何もしていない。自分たちだけいい食事をしている。悠々自適に生きてるそれが嫌いだから。」

『ごめん。』

「どうしてトモが謝るの??」

『俺は・・・・。』

「俺は??何??」



『俺は、シトラ国の王子なんだ!』

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