《MUMEI》

沈黙が流れる。



「・・て・・・。」

『・・・・。』

「出てけ!!あんな奴らと関係してる奴なんか嫌いだ!!出てけ!!今すぐに!!!」

『少し話を聞いてくれ!!頼む!』

「いいから。出てけ!!」

『話だけ聞いてくれ!俺あの家を出てきたんだ!小さいころからそうだった。周りの子供は、一生懸命食べ物がほしいと言って何時間だっていた。でも、俺は、違うことに気づいたんだ。俺は、何もすることもなく、おいしい物だって手に入った。ほしいものも。それじゃいけないんだって事にも気づいた。だから、俺は家を捨てたんだ。行く場所も住む場所もないんだ!』

「自業自得だろ!」

『俺は、この手で、この目で、この耳で、確かめたかった。国民の暮らしを。被害を。』

「で、何も食べずにいたと。傑作だよ!!家にいればよかったものを。」

『頼む!一緒に暮らせないか??』

「嫌だ!お前に何ができる?いいとこのお坊ちゃまに何ができる??」

『確かに。何もできない!でも、俺は、この国を正すと決めたんだ!!頼む!!』

「ほう。でも、正すには、王様。つまり、お前の親父を殺さなきゃならないかもしれない。それでもか??」

『あぁ。そのために縁も切った。家も出た。もし、この暮らしが間違っているならそれも覚悟の上だ。』

「そう。分かった。いいだろう。ただし、私だって、貧乏に変わりない。働いてもらうよ!」

『あぁ。分かった。よろしくな。ミオ。』

「あぁ。今日は、もう寝ろ!トモ」

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