《MUMEI》

決勝は全部門の準決勝を終えてからだ。

七生が放心状態で戻って来た。

「エースが来たぞー」

東屋が無駄にスキンシップを取りたがった。


七生はシカトこいて隅の席に着いて目を閉じる。

当然、腫れ物扱いだ。

大人しいのは実は話して欲しいからなんじゃないか?


去年は不安でいっぱいで恐れを掻き消そうと饒舌になっていた。
愛想を振り撒いて、虚勢を張って……成長したものだ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫