《MUMEI》 重み真夜中。 (何…?) 私は、自分の上に『重み』を感じて、目を開けた。 仰向けの私の視界に入ってきたのは 天井 ではなく オレンジ色だった。 「明良、…さん?」 「あ、起こしちゃった? ごめんごめん」 そう言って、 明良さんは、私に覆い被さってきた。 「苦し…っ…」 明良さんは、筋肉質で、逞しく、身長も、かなり高い。 それに対して私は、身長も低く、どちらかと言えば、華奢で。 私の体はすっぽりと明良さんの中に収まってしまった。 「な、何するんですか?!」 明良さんが私の首筋に唇を押し当ててきたので、私は必死で抵抗した。 しかし、明良さんの体はびくともしなかった。 「気に入ったって言ったでしょう。…一目惚れなんだ」 「嘘つかないでください!」 明良さんが『桃色』になったところなど、見たこともなかった。 すると、私のパジャマのボタンを外していた明良さんの手が、ピタリと止まった。 「面白い子だね。…まるで俺の気持ちが見えるみたいな言い方をする。 でもね 俺には、君が 女の『守護神』の『精気』が必要なんだよ」 「何ですか、それ!」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |