《MUMEI》
自分勝手
その晩は小川くんからの着信とメールの嵐だった。


黙って帰ったのだから、連絡してくる小川くんは普通、いや、むしろ親切なのだけど…私には、しつこい男にしか思えなかった。



かなり勝手だが、私の中で小川くんは消えた。

消えた途端、すべてに嫌悪感を感じる。

だから電話にも出たくないし、メールも見たくない。


お願い、小川くん!

私が小川くんのこと嫌になっちゃったこと、早く気づいて!

お願い…ごめんなさい。


一晩中、心の中で願い続けた。


そして明け方、小川くんの連絡先を着信拒否にした…

本当にごめんなさい。

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