《MUMEI》
のんちゃんの恋
小川君は、あの日を境に授業にはあまり顔を出さなくなっていた。


顔を合わせにくいのは小川くんも同じか…



「小川くん、最近さぼらはんなぁ〜」


急にのんちゃんが呟く。


「いきなり、どしたの!?」


のんちゃんには小川くんとのことを話していなかったから急にビックリしたぁー!


「実は少し気になっててん・・・」


えっ…小川くんのことを…?


「なんか優しそうな感じやん。あんま話したことないけど・・・」


たしかに優しいよ。
ご飯作ってくれたりとか・・・



「彼女いてんのかなぁ」


いるわけないじゃん!
私といろいろあったばっかなんだから(汗


「い、いないんじゃない。
ほらっ、金沢から出てきて間もないし、まだいないよ!きっと今がチャンスなはずっ!!!」


って、私は一体何を言ってるんだぁ〜


「たしかにミキティの言う通りかもしれへんなぁ♪」


あぁ、のんちゃんが喜んでるぅー
この話を早く終わらせたい・・・。


「ミキティ、これからも小川くんのこと相談に乗ってな!」


乗るけど・・・、私のことバレないようにしないと・・・


「そうやっ!!!
明日、金曜やしミキティのとこでお泊まり会しよ!ほんで一晩中語ろうやぁー」


えっ、一晩中!?
そんなの語らなくても・・・


なんだか疲れそ。


「う、うん、明日ね!楽しみにしてるわ」


って心とは逆の返事をする私はバカだ…

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