《MUMEI》
ノート
鈴木との電話から一ヶ月。

鈴木は学校に来ない。



小川君に続き、鈴木まで潰してしまった・・・私。



鈴木に言い過ぎたかな。。。


あんなに落ち込んでたのに、あんなきつい言い方はひどかったかも。


もっと言い方があったのでは・・・


そんな風に後悔の波が押し寄せてきた。



電話・・・してみようかな。



プルルルルルルルルルルカチャ



「あ、大谷です・・・」


少し緊張した。


「あぁ、ひさしぶり」


思ったよりも普通の返事だ。


「学校・・・休んで何してんの・・・?」


「ん?あー・・・」


どうも鈴木の反応が悪くてイライラする。


「もうすぐ前期のテストだよ!」


「そっかー、もうテストかぁ・・・」


時間の感覚なくなっちゃってるのかな・・・


「このままじゃ単位落としちゃうよ!!」


のん気な鈴木にイライラしながら、他に話すこともないので、やたらテストのことを強調してみた。


「うーん、じゃぁ・・・ノート貸して・・・」


「分かった、家まで持っていこうか?」


「お願いします・・・」


プチッ

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