《MUMEI》
酔っ払い
鈴木の家は前に一度だけ小川君と来たことがあったので知っていた。



チャイムを鳴らすが出てこない・・・

もう一度鳴らす。


ピンポーン♪



反応がない。





思い切ってドアを開けてみると・・・


開いた!?


しかも部屋の中からはアルコールの臭いが・・・


「くっさぁーっ!!!」



「ん?誰?」


ベッドの上に鈴木が横たわっている。


「大谷です!!!ノート持ってくるって言ったでしょっ!!!」


「あぁーお前かぁ〜」


足元にはウイスキーやワインの空き瓶や
、ビールの缶まで転がっている。


「ちょっと、鈴木ー!」


「はぁ〜い」


鈴木はかなり泥酔しているようだ。


「昼間っから飲むなんてどういうこと!?」


「ん?昼間?」


ぼーっとした顔をして、


「ずっと飲んでるよ〜」


鈴木はまた缶ビールを開けて飲み始めた。


こりゃ駄目だ・・・
話にならない・・・


「こんなに飲んだら体壊すよ」


本当に心配になって言った。


「別にいいも〜ん」


「ばか!」


一言そう言って頭をはたいてやった。

すると・・・鈴木はうつむいて・・・


「飲まないと苦しいんだ・・・」


あれから一ヶ月・・・
彼の心の中は何も解決はしていなかった・・・

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