《MUMEI》
前期試験スタート
大学初の試験…
どこから手をつけたらいいのか分からず、結局何も出来なかった…



「ミキティ〜勉強した?」

後ろの席に座るのんちゃんが不安そうに聞いてきた。

「するも何も、高校とは要領違いすぎでやばいよぉー」


「やっぱそうやんなぁ、私めっさやばい!!」



二人とも論文形式のテストは初めてで、おろおろ気味。


それでもテストは容赦なく開始される。





開始しても数人の学生が入室してくる。

開始から20分までは入室可能なのだ。
そして30分後には退室が可能となる。



問題難しすぎー。棄権して退室しよっかなぁー。



そんなことを考えていると前の方に鈴木を発見した。


ちゃんと来たんだ…
少しは元気になったのかな…

ていうか私があいつのこと考える義理ないんだった。
変に気にかけて私バカみたい!!!





「試験開始から30分経過しました。退室される方は速やかに退室してください」


試験官からアナウンスされる。




ガタガタガタガタ




やっぱ棄権する人いるんだ〜……って、のんちゃんも!?


のんちゃんは外で待っとくと合図して退室した。


私も諦めちゃおうかなぁ。全然書けないよぉー。


チラッと鈴木を確認すると、まだ格闘中のよう。


ノートを貸した私が先に退室するのはカッコ悪いよねぇ〜


くだらないプライドのせいで最後まで退室することが出来なかった…

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