《MUMEI》 ……佐藤、俺はもう駄目なようです。 君は自分で気がついていないようだけれど相当、物欲しそうな顔をしています。 机から見下ろすとまた格別だ。 そういうの見せられてしまうと俺はついつい、応えてしまう。 キスするとき、佐藤は大人しい。 拳を膝に乗せて固くして、俺が肩に手を回すとびくつく。 いつもの毒舌も塞がり、唇が出来立ての食べ物みたいにほこほこする。 殴りゃあいいのに……。 前に長くし過ぎて酸欠にしてしまったのですぐ離す。 「……っぷ」 半開きの口が唾液で艶めいて何ともエロちっく。 「大丈夫か?おい」 首が据わっていない。 目も虚ろっていて俺が支えてないと倒れそうだ。 前へ |次へ |
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