《MUMEI》
お風呂 〈私〉
…全然考えてなかった…


どうしよう!?



「…風呂、入んねえってワケにもいかなそうだしな??」


「…どうすれば…」



う〜ん、としばらく唸って、椎名くんが口を開いた。



「…じゃーさ、おれ、目え瞑って風呂入っから」



自分の目を指差して言う。



「…え!?そんなの―…」



無理だよ、と続けようとすると、
椎名くんはニシシ、と笑って続けた。



「…まー、見るほどのもんも無えみたいだし!!」


「………!!!」



…どーっせ、私はぺチャパイですよ!!



真っ赤になって椎名くんを睨みつけると、



「わ、悪ィ悪ィ…
冗談!!でも、絶対目え開けないから、安心しろ、な!!」


「…う、うん」



あ〜あ…


私の姿をした椎名くんを眺める。



私って、そんなに魅力ないかな…

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