《MUMEI》 引っ掛かり その訳「私も司君の意見に賛成する。本当はあの刑事さん、私達の事覚えてたんじゃないかな。」 「いや…だから、それはさっき俺が…」 「うん、確かに洋平くんの言った事も可能性はあるよ。でも思い出してみて。 刑事さん、私達と目が合った時、一瞬驚いた顔してたでしょ? それって私達の事、見覚えがあったからじゃないかな…?」 「それだ!!」 静かな公園に、司の声が響き渡る。 「な、何だよ?いきなり大声だすなよ!びっくりするだろ!!」 「悪かったって。」 「はぁ…。んで?何が閃いたんだ?」 司の気持ちの込もっていない適当な謝罪にムッとしながらも、洋平は続きを促す。 「いや、だからさ俺が刑事に感じてた違和感! わかったんだよ!さっき優香が言ってただろ? あの刑事、俺ら見て一瞬驚いてた。それがどうも気になってたんだ。」 「そうだね。私もそれは感じてた。」 美樹も小さく頷いて、その意見に同意した。 「俺は気付かなかったな…。」 四人中、三人はその違和感を感じていた。 洋平は鈍感な所があるからな… 司はそう思いながら、話を核心へともっていった。 前へ |次へ |
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